私がV6のファンになった日の話
先日滝沢歌舞伎を見た話を書きましたが、私はそもそもV6のオタク。
これはぜひ、私のジャニオタとしての原点を書いておくべきだと思った。
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— ゆずる (@yuzuru_1101) 2020年12月15日
V6のオタクが滝沢歌舞伎の映画を観に行った話 - ゆるいオタクの頭の中 https://t.co/3EH7Sx9yu5
あれは少しだけ夏に近づいた、春の日のことだった。
私はディズニー好きの両親から生まれた、生まれながらのディズニー好きだ。
バイトが出来るようになってからはお金を貯め、せっせとディズニーパークに通っていた。
その日は春のイースターを満喫した帰りのバスの中、唐突に妹(トニセン推し)から連絡が来たのだ。
「夏にV6のライブがある。一緒についてきてくれない?」
妹が大学生になってからV6に目覚めたことを私は知っていたが、ふーん、かっこいいね~位の目で見ていた。
決して嫌いではなかったが、特に好きでもなかった。
ダンスかっこいいな~くらい。
オタクは基本的に常に金欠な生き物だ。
Dオタの私も例外ではない。
私「いつ?どこで?」
妹「多分名古屋。お盆前かな。」
ほほう。名古屋。
手羽先と味噌煮込みうどんの街。
でもお盆か。高いな…
旅行は好きだが金がない。
V6にさして興味が無かった私はこう返信した。
「交通費とホテル代とチケット代を出してくれるならいいよ。」
思えば我ながらなかなか最低である。
あの時お金を出してくれた妹がいるから、今私はV6のオタクをやっている。妹ありがとう。
(罪滅ぼしではありませんが、飲食代はすべて私が出した。)
妹は無事チケットを当て、全ての手配をしてくれて、8月12日。
私たちは名古屋へ向かった。
本当にありがとう妹。愛してるよ。
完全にグルメ旅行のついでにライブを見る感覚だった私だが、予習のために妹に借りたCD(ONESとSVB)を聞いていて思った。
V6、けっこう良い曲多いやん。
この手にビクトリーくらいしか知らんかったけど。
名古屋に着いて妹にそう伝えると、ちょっと嬉しそうにしていた。
浮かれ気分な私の横で、妹は終始緊張していた。
無理もない。初めての現場だ。
嵐ファンの友達に聞いた「グッズ買うのに10時間並んだよ」という言葉に震え上がる私と妹は、とりあえず3時間前に会場に行こうと決心したのだ。
その辺で適当にお昼を食べ(ラーメンだった。おいしかった)いざ会場に出発。
混み合う電車の中、ツアーバッグを持っている人を見て、この中の何人くらいがライブを見に行くのだろうと考えていた。5割くらいかな。
最寄り駅に到着した時、ほぼ9割以上が降りたのにびっくりした。ファン列車かよ。
妹は全てのグッズを買った。
私は記念にとタオルを買った。
物販自体は20分くらいで済んだので、辺りをうろうろしたり(なんもない)周りの人を眺めて遊んでいた。
デコトラの写真も一応撮った。
妹はパンフとうちわを眺めて幸せそうにしていた。良かったね。
周りを見た感想としては、普通にお洒落な人が多いなということ。
嵐ファンの友達から「メンカラのセーラー服とかいっぱいいたよ」と聞いていたので。
妹曰く、V6のファンはガチのデート服で行く人が大多数らしい。ほほう。愛だな。
トイレを済ませて会場入り。アリーナだった。
暗めの会場にブルーのライトが映える。
「撮影禁止」のプラカードを持ったスタッフさんがあらゆる所にいたので、早々にスマホの電源を落とす。
続々と入ってくる人を見て、私は早々に感動していた。
すごいな。こんなに人がたくさんいるのに、全員V6のこと大好きなんだ。
電光掲示板に映る関ヶ原とアルバムのCMを見ながら、ぼんやり妹とお喋りしていた。
妹は既に心ここに有らずだった。
照明が落ちる。スクリーンに映像が流れる。
ファンたちの歓声が上がる中、私はほーんかっこいいなーと思って見てた。
ちょうど目の前(遠く)で、唯一ノーミスで分かる長野博が踊っていた。良いふとももをしている。
ダンスは素敵だし照明は綺麗だし、かなり楽しんで見ていた3曲目に事件は起きた。
V6が踊りながら、センターステージに向かう道へと続く、ゆるい坂を下ってきた。
その瞬間、長野博が輝いて見えた。
忘れもしない、あの衝撃。頭に雷が落ちた。
明らかに煌めき始めた。後光が射して見えた。
かっこいい。これは最高にかっこいいぞ。
私が長野博のファンになった瞬間だった。
そこからは熱狂だった。
とはいえメンバーの顔も一致してない、曲もきちんと分かってない人間。だが楽しかった。
メンバーのキラキラしたダンス、ファンの笑顔。
長野くんしかはっきり分からないので、照明や演出を見てた。
振り付けは見よう見まねでやった。
Dオタなめんな。
足跡でふわふわ浮かぶクラゲみたいな布、光るレーザー、美しい照明。
トロッコがやってきた時は、これ人力だったのかとびっくりした。
妹に借りた長野博のうちわを持って、口を開けて眺めていた。多分目の前を通ったあれは剛くんだった。
アンコールも終わり、人波に流されて外に出る頃にはすっかりV6の虜になっていた。
デコトラのV6が、なぜだかとても可愛くそしてかっこよく見えた。
さっきまでファンでなかった人間なので、コンサートの内容はとてもよく覚えていた。
あそこ凄かったね!長野博の下ふとももがエロい!
ここの照明すごく良かったね!長野博のふとももがエロい!
この曲好きだけどなんて曲?長野博のふとももがエロい!
とずっと喋っていた。
妹は隣でずっと「本当に見たんだ…V6は本当にいたんだ…嘘じゃないんだ…あれは幻…?」とパズーみたいなことを呟いていた。私はシータじゃない。
そのたび私は「大丈夫、姉も見た。彼らは本当にいた。今も同じ地の空気を吸っている。」と励ました。ラピュタかよ。
名古屋駅に着いて、手羽先を食べに行った。
8席ほどの小さな店舗。
烏骨鶏の玉子焼きと普通の玉子焼きは、味が違った。
2人でお酒で乾杯して、手羽先を食べた。おいしかった。
しばらく食べて、ふと気づいた。
店内をV6のファンが埋め尽くしている。
思い思いに今日のライブを語り、次はどこ行くの?今日の彼らもかっこよかったと盛り上がっている。
すごいな。この熱量。
私「妹、君ももっかい行くのかい?」
妹「私はもう行かないよ。」
私「もっかい見たいんだけど」
妹「チケットはもう無いし、DVDは多分来年だよ」
私「なんだってー!!」
ホテルに着いて。
とても楽しかった、もっと見たいと言うと、妹はレンタルパソコンを借りてきてくれた。
アルバムを持ってきたので、特典のDVDを見せてくれるらしい。なんて出来た妹。
あの曲が好きだ、なんかすごい笑うやつ、と言うと、それは多分HONEY BEATだねと教えてくれた。
察しの良い妹を持つと助かる。
特典DVDとシリアルコード特典までがっつり見て、その日は眠りについた。
翌朝にはもうV6の虜だった。
味噌煮込みうどんを食べに行けば、V6も食べたかなとお喋りした。
本屋に行けばV6を探し、表紙を眺めて喜んだ。
メンバーカラーの概念を教えてもらい、年末の帰省の際にはライブDVDをわっさり持って帰ると約束してもらった。
この道をV6も歩いたのかな、今日ライブに行く人はどのくらいいるのかな、と語りながら観光した。
赤福氷が美味しかった。
帰りのバスは別だったが、私はずっとV6の曲を聴いていた。
月末の愛なんだ2017をワクワクして待っていた。
家に帰ってV6のアカウントを作り、素敵な方々をフォローした。
ディズニー色だった私の日常に、新しい彩りがやってきた。
CDもアルバムも買った。
ありがとう妹。
ありがとうV6。
全てが始まったあの日から、私はとても幸せです。
これが私がV6に落ちた日の記録。
ちなみにこの時点で、ファンクラブにはまだ入ってない。
入会するのはここから約半年ほど先の話。
~後日談~
会社帰りのある日、妹からラインが入った。
妹「今度健くんが舞台をやるから、そのチケット申し込みがあるんだけど。姉は行く?」
私「行く行く。会社なら休めるからいつでも行くよ。チケット代も出す。当たったら教えてね、ホテル探して予約するから。」