ゆるいオタクの頭の中

主にTwitterで生きてます。 @yuzuru_1101

アラフィフの母、SnowManを知る。


2020年12月に、めでたくSnow Manのファンとなった私。
運も手伝い、そこからは濁流のような怒涛の供給だった。

1月 3rdシングル Grandeur発売
3月 1stライブDVD 2D2D発売
4月 滝沢歌舞伎themovie発売
   冠番組「それ、Snow Manにやらせて下さい」放送開始

そして、それに伴う地上波での告知、番組出演、さらにレギュラー番組。
忙しかった…


推しが増えるとどうなるか。
今まで見なかったジャンルのテレビを、見るようになるのである。
リビングでいそいそと楽しむ私と共に、ぼんやりテレビを眺めている人物がいる。

母である。


実家暮らしの私の部屋にはテレビが無い。
必然的に、家族共用スペースですべての映像を見ることになる。
つまり母は、私の見るテレビやライブDVDをほぼ全て一緒に見ているのだ。


妹が大学生になった最初の夏休み、彼女はV6のDVDと共に実家に帰ってきた。
アラフィフ母、好きな番組はヒルナンデス。
趣味は読書と吹奏楽(聴く専門)、たまにハンドメイド。
ジャニーズにはとんと疎く、見分けのつくメンバーは嵐とヒルナンデスに出ている子たち。
そんな母に妹は、楽しそうに解説する。
「これがリーダーの坂本くん。最年長だよ。」
「こっちはお気に入りの長野くん。推しって言うの。」
「今のはオカダ。この頃はまだ細い。」

当時、長野博のみはっきりと認識していた私と、なんとなく三宅健を認識していた母。
妹の解説を受け、どうにか顔を認識してゆく母。
(ちなみに私はこの頃忙しくしており、ちゃんと覚えたのはV6のファンになった後。ごめん。)

妹の温かな教えを受け、今では全員の顔を認識し、かなり楽しんでV6を見るようになった母。
お気に入りは坂本くんらしい。歌が上手くて素敵だから。



月日は流れ、Snow Manのファンとなった娘の見ている物を認識すべく、母の奮闘が始まった。
(余談だが、母は娘たちが興味を持ったものを、ある程度会話が出来る所まで認識してくれる。かなり良い母である。趣味の傾向が似ているとも言う。)

V6は妹が叩き込んでくれた。
Snow Manは私が担当し、必ずや覚えさせてみせよう。

「これは深澤くん。私の推し。」
「背の高いのはラウールくん。最年少。」
「ダンスが滑らかで美しいこれは佐久間くん。」
「今出てるのは向井くん。関西の人。」

何故か「舘様」のみはっきりと覚えていた母に、せっせと解説してゆく。
ダンスが素敵なSnow Manなので、見てるのはなかなかに楽しいらしい。
Grandeurの特典映像に付いてきたマルチアングルを、えらく気に入っていた。


教え初めて約3ヵ月、母の印象はこちら。

「筋肉がすごい岩本くん」
「娘の推しの深澤くん」
「縦に長いラウールくん」
「歌の上手な渡辺くん」
「穴に落ちた向井くん」
「クイズの阿部ちゃん」
「教場に出てた目黒くん」
「お公家顔の舘様」
「動きがにぎやか佐久間くん」

1月の時点で母のSnow Manへの認識は、「いちばん最近デビューした、舘様とラウールくんがいる方。人数が多い。」
だったので、概ね順調である。
ちなみにお気に入りは舘様。
しかし「舘様」で覚えてしまったので、「宮舘」が覚えられない。難儀。
母曰く、深澤くんと渡辺くんと向井くんが、うっかりすると頭の中でごちゃごちゃになるらしい。
身長が似ているからだそうだ。頑張れ。

あと向井くんはこの前まで「関西人の向井くん」だったのに、ドッキリGPの印象がよほど強かったらしい。
めちゃめちゃかっこいい映像を見てても、「穴に落ちた子…」と言う。ごめんね向井康二


そして母、Snow Manの情報収集をしているある時、出会ってしまったのだ。

「スノバニア」に。


スノバニアとは。
Snow Man+シルバニアで出来た言葉で、シルバニアファミリーの人形を使ったSnow Manのファンアートの総称である。
リーダー岩本くんが振り付けを考える際、シルバニアの人形を利用してフォーメーションを考えているという発言がおそらく原点。
シルバニアSnow Manの衣装を着せて写真を撮ったりする。詳しくはググれ。たのしいから。


ある日仕事から帰ると、母の第一声。
「見てみて!インスタで可愛いの見つけた!これSnow Manだよね?」
母は、自力でスノバニアにたどり着いたのである。
定期的にインスタをチェックし、新しい投稿を見つけるとキャッキャしながら報告してくれる。

なんというか、私が望んだ方向とは少々ずれているが、とても楽しそうだ。



幼少期、女の子らしくシルバニア大好きだった私たち姉妹。
「将来生まれるかもしれない孫や、友人の子供に譲れるかもしれない」という理由で、よほどボロボロのもの以外はすべて保管してあった。
家具や小物は年下の従妹の家に行ったけど、私のシマリスファミリー、妹の三毛猫ファミリー、そして当時集めた赤ちゃんたちは今も大切に置いてあった。
お洋服はずいぶん痛んでいるけど、私たちの可愛いシルバニア
「久々に虫干しするから、シルバニア出しといて」と頼まれたのも、全く不思議ではなかった。



とある休日、友人と遊んで帰ると、母の第一声。デジャヴ。
「見てみて!赤ちゃんのお洋服作った❤️」

なんと母、ヨレヨレだった赤ちゃんの服を新しく作っていた。
インスタでスノバニアを知った母は、そこからシルバニア公式アカウントに行き着いた。
そこで初めて、シルバニアの赤ちゃんが今密かなブームであることに気づいたらしい。
手芸好きの母の心に、すっかり火がついたようだった。


総勢18匹の、シルバニアの赤ちゃんたち。
お揃いのお洋服を着てこっちを見ているのはとてもかわいい。
写真を撮って、友達に自慢したりしている。
楽しそうな母を見るのは私も嬉しい。

娘がSnow Manのファンになった結果、母のシルバニア熱が炎を上げた。
思ってたんと違う事態ではあるけれど、しばらくこの熱は続くのだろう。
今度は、シルバニアの大人たちの服を作るらしい。
楽しそうにハンドメイドに勤しむ母の横で、今日も私はV6とSnow Manを応援するのだろう。

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つい先日、仕事から帰ると、ポストに荷物が届いていた。
母宛。珍しい。
「母~荷物届いてたよ。なに買ったの?」
「うふふ❤️追加で赤ちゃん欲しくなって買っちゃった❤️」


母のシルバニア熱は、まだまだ続きそうである。